今、俺らは病院にいる。実は、マネージャーのが厄介に巻き込まれて、重症。それで、密かにのことを想っとった、部長の跡部が、部活を中止したんや。

跡部 「悪い・・・。。」

さっきから、跡部はずっと、の手を握っとる。んで、謝り続けとる。俺は、誰の所為でもないと思うんやけど・・・。跡部は、自分の所為やと、思っとるしなぁ。
まぁ、何があったかっちゅうと・・・。

なんか知らんけど、は不機嫌そうに、部活に来た。

忍足 「よぅ。どうしたん?」
 「あっ、忍足。・・・別に、何にも無いけど。」

俺は、今日は1人にしといてやろう、って思ったんや。まぁ、みんなも、そう思っとったみたいや。ただ、1人を除いては。

跡部 「よぅ。。」

跡部とは、ケンカする程、仲がよかった。でも、今日は、の機嫌が悪かったから・・・。

 「・・・・・・。」
跡部 「無視かよ。・・・お前も、素直になれよ。」
 「うるさい!素直になってないのは、どっちよ!・・・・・・私、買い出し行ってくる。」

・・・と、まぁ、怒ってしもうたんや。

 「あっ。宍戸、岳人、ジロー。何か買ってきて欲しいもの、ある?」
宍戸 「じゃあ、俺テーピング。」
 「了解。」
向日 「俺は、特に・・・。」
芥川 「俺、アイス〜!」
 「却下。現在は部活中であります。」
芥川 「え〜!」
 「じゃあ、テーピング・・・・・・とジュース買ってくる。」
芥川 「やった〜!ありがと〜!」

で、は買い出しに行ったわけやねんけど・・・。まぁ、そこで事故にあったんや。いつもやったら、樺地とかが一緒に行くんやけど、今日は、の機嫌も悪いことやし、1人で行かしたんや。・・・・・・それが、アカンかった。
は、正義感が強く、またケンカ早い性格で・・・。

男 「いいだろ?君たち3人、俺らも3人で、ちょうどじゃん。」
女 「そう言われても・・・。ねぇ?」

まぁ、ナンパしてる男3人組がいた。も、ナンパしてるだけやったら、何もせぇへんやろうけど・・・。

男 「いいじゃん。行こうぜ。」

そう言って、男は、その女の人の腕をつかんだらしい。

女 「離して!」

んで、その女の人が男の顔を、叩いてしもたんや。

男 「てめぇ、女だからって、許されると思うなよ。」

それで、男は女の人を殴ろうと、腕を上げた。・・・その腕をつかんで止めたんが、

 「あのさ。ナンパするのは、勝手だけど、女の人に手を上げるなんて、男として最悪よ。」
男 「あぁ?なんだよ。」
 「だから、自分がモテなくて、勝手にナンパするのは、いいけど、女の人に手を出すな、って言ってるの。」
男 「おい!」
 「何?私、間違ってること、言った?モテないから、ナンパしてるんでしょ?違う?・・・まぁ、モテない人がナンパしたって、モテないことには、変わりないけど。」
男 「てめぇ、さっきから、好き放題言いやがって・・・!」

そう言って、男はを殴ろうとした。

 「そうやって、口で負けたからって、暴力振るうなんて、最低よ。それに、ケンカで負けるぐらい、口が達者じゃないのに、ナンパしたって、誰も落せないわよ。」
男 「ふざけやがって・・・!」
 「ふざけてなんかないわ。」

まぁ、あの跡部とも、口で対等にやりあってる、や。そこら辺の奴では、到底勝てへんやろうなぁ。そやかて、は女やし、もちろん力は無い。

男 「この野郎!!!」

それで、男に殴られて、意識不明。と男3人が言い合ってる内に、女の人らは、警察を呼びに行っとったらしい。
殴った男は、まさか意識不明の重体になるとは、思ってなくて、病院で、ものすご謝っとった。の両親は、ショックのあまり、返事に困っとった。そやけど、その後、跡部がマジギレしよって・・・。
で、落ち着いてからは、ずっと、の手握っとる、っちゅうわけや。それは、それで、なんや雰囲気悪いんやけど・・・。

宍戸 「元はと言えば、俺がテーピングを頼んだりしたから・・・。俺も、何も無い、って言えば、買い出しを止めさせることが、出来たのに・・・。」
芥川 「俺も、無理にアイス・・・じゃなくて、ジュース頼んじゃったし・・・。」
向日 「俺も、その場にいたのに、止められなかった・・・。」
樺地 「俺も、ついて行きませんでした・・・。」
鳳 「そんな、俺だって、時々ついて行くのに、今日に限って・・・。」
忍足 「誰の所為でもないって。の正義感が強かっただけの話や。」
跡部 「俺が、あんなこと言ったからだ・・・。」
忍足 「跡部・・・。」

みんな(もちろん、俺も)、そのままを見続けることが出来んくて、目を閉じたり、逸らしたりしていた。そやけど、しっかり者のアイツだけは、見続けとったみたいや。

鳳 「みなさん!先輩が・・・!」

そう、鳳が言った後、みんなはの方を見た。そしたら、なんと、が目を開けとった。

跡部 「・・・!」

跡部は嬉しさのあまり、そのままを抱きしめた。その後、もっと大変なことが起こるとは知らずに・・・。

 「・・・・・・。あの、ここって病院ですよね?」
鳳 「そうですよ。」
 「どうして・・・?」
宍戸 「忘れたのか?お前、買い出しの途中で、ナンパされてる女達を助けて、ナンパしてた男に殴られたんだよ。」
 「そうですか・・・。あの、みなさん、ずっと、私の側にいてくれたんですか?」
向日 「当たり前だろ!」
芥川 「だって、心配だったしー!ゴメンね、俺がジュース頼んじゃったから・・・。」
 「いえ・・・。」
忍足 「・・・?どうしたん?、何か変やで。」
 「・・・・・・失礼ですが・・・。みなさん、どちら様ですか?」









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まさかの記憶喪失ネタ!(笑)
これは、結構昔に書いた物なので、原作とは一切関係ございません。
それにしても、あのリョーマくん・・・。
結構、好きです(笑)。もちろん、いつもの生意気な感じも好きなんですが、ああいう丁寧な感じも可愛い!

これは前編なので、良ければ、次もお付き合いくださいませ。