俺は、弟分の様子を見るため、日本にやって来た。・・・まぁ、本当はそれだけじゃないんだけどな。
「よう、!」
「ディーノさん・・・!どうしたんですか?」
「ツナの様子を見に来たんだけどさ。・・・今日は、ツナと一緒じゃないのか?」
「いつも一緒にいるわけじゃないですよ。・・・たぶん、ツナくんは補習じゃないですかね。」
「そっか。・・・じゃ、それまで相手してもらえるか、。」
ツナに会いに来たのか、に会いに来たのか。どっちが優先事項なんだろうな。
そんなわかりきったことを考えながら、が最近気になっていたと言う、店へ向かった。は嬉しそうに、新作のケーキとやらを食べていた。・・・幸せそうな顔しやがって。
「ツナくんに用事っていうのは・・・急な事や重大な事ではなかったんですか?」
「いや。本当に様子を見に来ただけだ。だから、はゆっくり味わって、そのケーキを食べてていんだぜ?」
「そうなんですか?・・・じゃ、お言葉に甘えて。」
本当、美味しそうに食べるよな。見てるこっちまで、幸せな気分になってくる。・・・まぁ、が幸せなら、俺も幸せだと思うからだろうけど。
「それにしても・・・。こうしてると、ディーノさんって、マフィアらしくないですよね。もし、ツナくんに重大な用事があったら、それはきっと恐ろしい出来事が含まれるときもあるんでしょうけど・・・。こうしてる限り、そんな危ない仕事をしているとは思えませんよ。」
「危ない仕事だけでもないからな。」
「でも、危ない仕事も少なからずあるじゃないですか。」
それはそうだ。俺たちはマフィアで、俺はそのボスなんだから。命を狙われることだってある。
「そんなことに関わってるようには見えませんよ。」
「それって、頼りなく見えるってことか?」
「いえ!そういうことじゃないです!!私は、ディーノさんのそんなところが素敵だと思います。地元の方も、そんなディーノさんだからこそ、慕っていらっしゃるんじゃないですか?」
別に、卑屈に思って、自分を頼りなく見えるなんて言ったわけじゃない。だけど、にそう言われると、すごく自信が湧いてきた。
「そうか。は、そんな風に思ってくれたんだな。ありがとう。」
「いえ、本当に、そう思ってるだけです。」
マフィアのボスになって、後悔しているわけじゃないけど、にそこまでハッキリ言われると、この道に進んで良かったと思えた。・・・本当、は凄いよな。
「ありがとう。」
俺は、もう1度お礼を言った。今日、に会えて、こんな話ができて、本当に良かった。ありがとな、。
・・・って、今日はツナに会いに来たんだった。じゃあ、今日のきっかけと、との接点をくれたツナにも感謝しなくちゃな!
懲りずにディーノさんまで・・・。本当、キャラ掴めてなくて、すみません・・・(滝汗)。兄貴タイプのディーノさんなら、爽やかにお礼を言ってくれると思ったんです・・・(苦笑)。
('09/06/18)