あれ以来、俺はを更に特別扱いするようになった。ナミさんやロビンちゃんを蔑ろにはできねぇし、何より自身がそれはダメだと言った。・・・・・・本当、ワガママ言いやがって。
でも、惚れた女のワガママを聞くのが男の義務であり、最大の喜びであると俺は思う。だから、俺はナミさんやロビンちゃんへの態度はそのままに、へはもっと愛でて接することにした。・・・・・・実はこれ、俺としても、とイチャイチャできて、楽しいんだけどな。

さてと。今日もイチャイチャしに行くぞー!と、の姿を探す。
・・・・・・お、いたいた。何だか、やたら嬉しそうに笑っている。
やっぱり、ああいう顔を見てっと、いいよなって思う。そりゃ、嫉妬されたり、それで怒ったり、って顔も可愛いんだけどさ。そん中でも、笑顔が1番だ。
それにしても、何に笑ってんだ?と思い、近付こうとすると・・・・・・。



「っ!!」



の目の前には、マリモ野郎がいた。別に、が誰といようが、の自由だ。でも、あんなにを喜ばせている原因が他の男だと思うと、たとえクルーであっても、いい気分はしない。
しかも、あの野郎、が笑ってるっつーのに、面倒そうな顔しやがって・・・・・・!だからって、楽しくしててもムカつくけどな!
気が付けば、俺は少し激しく足音を立てながら、2人に近付いていた。



「オイ。」

「あれ、サンジ。どうしたの?」

「・・・・・・何、喋ってたんだ?」



にきつく言うわけにはいかず、俺は抑えてそう聞いた。けど、は。



「んー?別に。ね、ゾロ!」

「あぁ?」

「じゃあ、よろしくね、ゾロ。」



嬉しそうにそう言って、そこから立ち去った。



「・・・・・・オイ、何話してたんだ。」

「・・・・・・何でもねぇよ。」



コイツも、それだけ言うと、さっと立って、どこかへ行った。
・・・・・・絶対、何かあんだろ?!!

それから、やけに2人でいるところを目にするようになった。のことを疑うわけじゃねぇけど、もしかしたら・・・・・・なんて考えが浮かぶ。
いや、に限って、そんなことはねぇ。もし、そうなったときは、俺に言うはずだ。・・・・・・そんなこと、考えたくもねぇけど。

そんなある日、が楽しそうにキッチンへとやって来た。・・・・・・毎日会ってるっていうのに、妙に懐かしい気分だ。



「サンジー。頼みがあるんだけど。」

「ん?何だ?」



そこに、から頼み事をされる。・・・・・・やっぱり、俺って頼りにされてるんだよな。



「ドリンク作ってくれない?できれば、疲労回復に効きそうなもの。」

「ああ、いいけど・・・・・・。、疲れてるのか?」

「ううん。私じゃなくて、ゾロに。」



な・・・・・・。
さっきの喜びは一瞬にして消え去る。



「さっきゾロの所に行ったら、またトレーニングしてて・・・・・・。あんなにやってたら、さすがに疲れるんじゃないかなーと思って。ゾロは要らない、って言いそうだけどね。」



はそう言って、嬉しそうに笑う。・・・・・・アイツに頼まれたわけじゃなく、自身が考えて、ここに来た。
なぁ、やっぱり、もうにとって、俺は何でもないのか?



「じゃあ、作らねぇ。」

「え?」

「欲しいかどうかもわかんねぇ奴には作る必要ないだろ。」



情けない。コックが料理をしねぇなんて。



「そっか。じゃあ、またゾロの様子、見てくるね。」

「待て。」

「なに?」



俺は去ろうとするを呼び止め、抱き締めた。



「アイツの所になんか行くな。」



本当、情けねぇ。でも、嫌なんだよ。



の恋人は俺だろ・・・・・・?」

「うん。」

「だったら、を1番喜ばせるのは俺でありたい。他の奴と楽しそうにしてるところなんて、見たくねぇんだよ。」

「・・・・・・。」



力強く抱き締めながら、の耳元で泣き言を並べる。・・・・・・こんなんじゃ、に愛想を尽かされても仕方ねぇか。
なんて、1人落ち込んでいると。



「ぷっ・・・・・・!くくっ・・・・・・!!あー、もう、ダメ・・・・・・!」



急にが爆笑し始めた。
な、何なんだ・・・・・・?!



「もう、サンジってば、可愛いな〜。」

「へ・・・・・・?」

「サンジの気持ちもわからないではないわね。だけど!これで、少しは私の気持ちもわかってくれたかしら?」

の気持ち・・・・・・?」

「そ!・・・・・・まぁ、正確には、少し前までの私、だけどね。」



少し前・・・・・・。最近変わったこと・・・・・・。あ。



「もしかして・・・・・・。」



俺が考えている間も、は楽しそうに笑っていた。



「・・・・・・この前までの仕返し?」

「ピンポン、ピンポーン!大正〜解!」



は悪びれる様子もなく、相変わらず嬉しそうだ。



「あれからサンジは態度を改めてくれたけど、やっぱり私の気持ちもわかってほしかったから。だから、ゾロに協力してもらったの。・・・・・・と言っても、私が一方的に喋ってただけだけど。」

「そうだったのか・・・・・・。」



思わず気が抜けて、腕の力を緩めそうになった。・・・・・・が、ちょっと待てよ。
事実を知り、妙に頭が冴えてきた俺は、逆に腕に力を込め、さらにをギュッと抱き締める。



「サ、サンジ・・・・・・?」



ほら、思った通り。が少し慌て出した。



「俺、すごく不安だったんだ・・・・・・。たしかに、元はと言えば、俺が悪いんだけど。でも、俺はナミさんやロビンちゃんへの態度を変えたわけじゃない。だけど、はわざと変えてただろ?だから、本当に俺から気持ちが離れたのかと思って・・・・・・。」

「・・・・・・ご、ごめん・・・・・・なさい。」



力強く抱き締めたまま、あえて寂しそうに言えば、は申し訳なさそうに謝った。・・・・・・ごめんな、。やっぱり、俺・・・・・・の困った顔も好きなんだ。



「・・・・・・許さない。」

「え・・・・・・?」

「だから、お仕置き、しなきゃ・・・・・・な?」

「え、ちょ、ちょっと!サンジ?!」



そうやって、慌ててるとこも可愛いんだよな〜・・・・・・!
でも、何より。



「じっとして・・・・・・。」

「サン・・・・・・んっ・・・・・・。」



そうやって、色っぽい顔をしてるとこが、やっぱ可愛いよなー・・・・・・!!



「さ、始めようか・・・・・・。」

「や・・・・・・!ちょ・・・・・・!んんっ・・・・・・!」



もうがこんなことしないように。むしろ、したって無駄なように。俺のものだって跡を、たっぷりつけておかないと。
・・・・・・もちろん、俺もだけのものだからな。だから、いっぱい・・・・・・愛でさせて?









← Back



 

まさかの微エロ風エンド第二弾!(←)・・・いや、今回は、わざとです(笑)。前回、あんな感じで終わったからこそ、「よし。ちょっと続きも書いてみよう!」と思えたので、ある意味良かったです。結果オーライ!(違)

ってか、これは微エロ?エロ?いや、書いてないから、微エロですよね(笑)。私にエロは書けない・・・!エロは好きですけど・・・って、どんだけ「エロ」って書くんだ、私(笑)。
もちろん、純粋な感じも好きですよ。いずれ、サンジ夢でもちゃんとしたやつ(?)を書きたいです。むしろ、書きかけです。終わる予定は全くないですけど;;

('12/03/14)