「(掃除当番って、1週間交代やねんな〜・・・。嫌や・・・。昨日みたいに何か、起こればイイけど・・・。)」
菊丸 「あっ、さん!」
 「菊丸先輩!(ウソやん!また会えるなんて・・・。)」
菊丸 「そっか〜、掃除当番って1週間交代だもんネ。」
 「そうなんですよ・・・。」
菊丸 「大変だネ。」
 「はい・・・。しかも、私、引っ越してきたばかりなんで、親しい人がいないから、こうやって、1人で掃除するのも、寂しいんですよネ〜・・・。」
菊丸 「さん、引っ越してきたんだ?」
 「えぇ。(って、うち、何言ってんねん?!まだ、2回しか会ったことないのに・・・。)」
菊丸 「あっ、そろそろ部活行かなきゃ!」
 「部活ですか(うちも、そろそろ決めなアカンな)・・・。頑張ってきて下さいネ。」
菊丸 「さんも。じゃ。」


〜次の日〜
菊丸 「やっほ〜、さん。」
 「こんにちは、菊丸先輩。(菊丸先輩がうちと、しゃべるために来た?まさかネ。)」
菊丸 「さん、テニス好き?」
 「テニス、ですか・・・(いきなり、どうしたんやろ)?」
菊丸 「さんって、引っ越してきたばかりにゃんだよネ?・・・ってことは、部活、何に入るか決めてないんじゃにゃい?」
 「はい。」
菊丸 「俺、テニス部だから、女子テニス部の奴に頼んで、見学でもするかにゃ〜、っと思ったんだけど・・・。」
 「いいんですか?」
菊丸 「全然いいよ〜ん♪」
 「私、テニス大好きなんですヨ!」
菊丸 「ホントに?!じゃ、今日行ってみる?」
 「はい、ぜひ!」
菊丸 「じゃ、掃除終わったら、一緒に行こっか?」
 「ありがとうございます!」


〜部活〜
菊丸 「ここがテニスコートにゃんだけど・・・。」
 「うわ〜っ!スゴイですネ!そういえば、青学の男テニって、強いんですよね?」
菊丸 「まぁね♪ついでに見てく?」
 「見ます、見ます!」


次の日、は女子テニス部・・・ではなく、男子テニス部に部活登録をした。マネージャーとして・・・。


〜2ヵ月後(現在)〜
 「そういえば、そんなこともあったなぁ。」
桃城 「だから、が英二先輩に会えたのは、俺のおかげだってわけだ。」
越前 「へぇ〜。そんなことがあったんスか。」

桃城と越前は休憩中らしく、がマネージャーになったきっかけ(?)を、3人で話していた。

 「まぁ、桃のおかげでリョーマ君にも会えたってこと!」
越前 「桃先輩のせいで、先輩に会ったってことっスね。」
 「・・・・・・。でも、英二先輩に会えたのは、そういう運命やってん。」
桃城 「俺のおかげ、だって。だから、これからは俺の言うことを聞くよーに。」
 「だから、英二先輩に会えたのは、そういう運命だっただけで、桃のおかげでも、何でもない。」
桃城 「でも、さっき『桃のおかげで――』って言ってたじゃねぇか。」
 「あれは、リョーマ君のこと。」
桃城 「じゃあ、越前に会えたのは、俺のおかげだから、俺の言うことを――。」
 「なんで、そうなんねん!それに、何を聞いて欲しいわけ?」
桃城 「言ったら、聞いてくれるのか?」
 「事によっては。」
桃城 「じゃあ・・・。『さっさと英二先輩に告白しろ』よ。」
 「・・・なんで、そんなこと、桃に言われなアカンの!」
桃城 「だって、今のままじゃ嫌だろ?」
越前 「・・・っていうか、菊丸先輩、鈍すぎ。」

菊丸が練習を終えたのか、こちらに走って来た。

桃城 「そうそう。・・・あっ。英二先輩がこっち来た!まぁ、頑張れよ〜。」
 「ちょ、ちょっと!」
菊丸 「何、話してんの〜?」
 「いや・・・。・・・あの、2ヶ月ほど前に、桃が英二先輩にパンを取られて・・・、っていうことがあったじゃないですか〜。あれが、うちのマネージャーになる『きっかけ』だったんだなぁ、ってことを話してたんです。」
菊丸 「そういえば、そんなこともあったね〜。・・・あれ?桃とおチビは・・・?」
 「・・・・・・さ、さぁ・・・。」
菊丸 「さっきまで、いたのに・・・。」
 「そ、そうですね・・・。」

桃城と越前は、気を遣って(?)どこかに行ってしまったらしい・・・。

菊丸 「・・・?でもさ、俺達がに会えたのは、そういう運命だったんだよ。」
 「そうですよね〜。」
菊丸 「うん。だって、に会ったときに『ビビッ』って来たもん。」
 「どういう意味ですか?」
菊丸 「なんて言うか・・・、運命を感じたって言うか・・・。」
 「・・・・・・・・・?」
菊丸 「まぁ、簡単に言うと、『一目惚れ』ってやつだにゃ〜。」
 「あぁ・・・。・・・・・・って誰に、ですか?」
菊丸 「以外に誰か、いる?」
 「いませんね〜・・・。」
菊丸 「・・・ってことは?」
 「・・・・・・うちに、ですか!?」
菊丸 「気付くの遅すぎ・・・。は鈍すぎなんだにゃ〜。」

菊丸はハァ〜・・・、とため息をついた。

 「英二先輩も『鈍い』って、リョーマ君に言われてましたよ。」
菊丸 「そんなこと無いにゃ〜!」
 「じゃあ、うちの気持ちに気付いてましたか?」
菊丸 「・・・ううん。・・・・・・迷惑だった?」

菊丸が、とても悲しそうな顔をしたので、は慌てて否定した。

 「ち、違いますよ!その逆です。もう、正反対。」
菊丸 「・・・正反対?」
 「はい。うちも・・・、英二先輩のことが大好きだったってことです・・・・・・。」
菊丸 「ホントに〜?!」

さっき見せた悲しげな表情は、まるで無かったかのように、すごい笑顔で菊丸は聞き返した。

 「ウソなんて、つきませんよ・・・。」
菊丸 「〜!大好きだにゃ〜!」
 「や、やめて下さい!恥ずかしいです・・・・・・!」
菊丸 「照れてるもカワイイにゃ〜!」

菊丸は、嬉しさのあまり、に抱きついていた。は、今、ものすごく真っ赤な顔をしていた。と、同時にとても嬉しそうな顔をしていた。・・・が、しかし・・・・・・・・・。

桃城 「・・・ククク。もう、ダメだ!我慢できねぇなぁ、できねぇよ。」
 「!」
菊丸 「!」
越前 「桃先輩、根気無さすぎっス。」
菊丸 「な、なんで、2人が、ここにいるんだにゃ〜!」
 「・・・・・・つーか、いつから!」
桃城 「いつから、って、なぁ越前。」
越前 「ずっと、いたっスよ。・・・・・・いちゃ、いけないんスか。」
 「・・・・・・・・・・・・。」
菊丸 「いちゃ、いけないに決まってるだろ〜!」

・・・どうやら、桃城と越前は、2人に気を遣ってどこかに行ったのではなく、2人をこっそり見るために、近くに隠れていたらしい。

桃城 「俺らがいちゃ、いけないことでも、しようとしてたんですか〜?英二先輩。」
菊丸 「べ、別にそんなこと・・・!」
越前 「桃先輩がもう少し、我慢出来たら、それも見られたんスよ?」
桃城 「いや、だってよ・・・!もう、あれは見てたら、笑いが止まらなくなって・・・!」
 「・・・桃城君。今後の自分の人生、わかってるよね?・・・・・・自分の命は、大切にした方がえぇで?」
菊丸 「ヒッ・・・!(今、一瞬不二に見えたにゃ・・・。)」
桃城 「ま、ま、まぁ、落ち着けよ、。俺らもちょっとした好奇心で・・・、な、なぁ越前。」
越前 「桃先輩も落ち着けば・・・?」
 「桃〜・・・・・・・・・?」
桃城 「に、逃げるぞ!越前!」
越前 「ウィーッス。」

2人(特に桃城)は全力で、走り去った・・・というより、逃げた・・・。

 「待て、桃城〜!」

も、2人(特に桃城)を追い、走って行こうとしたが、男子に、しかもテニス部のレギュラーに、走りで勝てるわけがないと悟ったは、追うことを止めた。

 「・・・ったく。」
菊丸 「まぁサ、これで2人もいなくなったわけだし・・・。」
 「そうですね、って、えっ・・・・・・。」

は、開こうとした口を何かによって、ふさがれてしまった。

菊丸 「へへ〜ん。の唇、頂きにゃ〜♪」
 「え、英二先輩!」

さっきよりも真っ赤な顔をして、は言った。
・・・が、やはり、ここにも・・・・・・。

越前 「ほら、言ったでしょ?さっき、桃先輩が出てなかったら、ここまで見られたんスよ?」
桃城 「まぁ、結果的には、出ても見れたじゃねぇか。」
越前 「まぁ、そうっスけど。」
菊丸 「・・・って、おチビと桃!な、なんで・・・。」
桃城 「いや〜、そこまで走って行ったんスけど、やっぱり気になって・・・。」
 「戻ってきた、ってわけ?」
桃城 「そういうこと、だな。」

・・・と、いうことらしい。

 「へ〜。・・・そんなに死にたいの?桃。」
菊丸 「(ま、また不二オーラが出てるにゃっ!)」
桃城 「まぁ、こうなるとは予想してたけど、やっぱ見たくなるんだよな、越前。」
越前 「別に。」
 「今度は、逃がさへんで〜・・・。」
桃城 「よし、逃げるぞ!」
越前 「なんで、俺まで・・・。」
 「待て、コラ、桃城〜!」
越前 「俺は、大丈夫みたいっス。じゃ、桃先輩、頑張ってください。」
桃城 「なんだよ、越前!」
 「桃、よそ見してて、いいの?」
桃城 「裏切りやがって・・・。あとで、覚えとけよ!」
菊丸 「ま、・・・・・・。」
越前 「・・・まだまだだね。」


2人を邪魔するものは、これから先、いくつあるのでしょう。それは、神様さえわからないものです。ただ、神様にわかることは、 『どんな壁でも2人は乗り越えられる』 ということ。








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結局、うまいオチ(と言うより、うまい文章の締め方)が思いつかなかったゼ☆
そして、英二くんは、やっぱり口調が難しいですな!
本当、いろいろとスミマセン・・・;;

さらに言い訳すると(笑)。これは、1回書きかけてたんですが、やっぱりオチが難しい!と、1度ゴミ箱へ捨てていました。
しかし、姉との罰ゲーム(←詳細:山吹中の室町夢「Friend, Friend」のあとがきにて)で、英二くんを書くはめになり、1回目に菊丸視点の話、2回目にこれを書くことにしたんです。
そのため、少し期間が空いてから、ゴミ箱から復活させたので、書き方とかも変わってて、余計にやりにくかったです・・・(苦笑)。